WORKS
職員の仕事

多岐にわたる業務分野・ステークホルダー

ステークホルダー

職員の仕事相手は多岐に渡ります。学生・生徒・児童や教員といった特に関わりの深い人たちはもちろん、保護者や卒業生といった支援者、またキャンパスを飛び出せば地域、企業や自治体、様々な団体、官公庁など広く社会とつながり、そのフィールドは海外へと広がります。職員は教員とともに、多様なステークホルダーの協力を得ながら、教育環境の充実、研究の社会還元、地域活性化、国際貢献といった社会の要請に応えていく役割を担っています。

例えばこんなステークホルダー
  • 文部科学省
    日本の教育・科学技術に関する行政を司る文部科学省は、学園の運営における非常に重要なステークホルダーです。文部科学省は、教育に関する規則、規制を作り、教育・研究機関を監督するほか、各大学や学校の成果や可能性に対する補助金等の支援を行います。学校で働く職員は、日々の業務において規則、規制を遵守し、必要に応じて、文部科学省に相談を行います。たとえば、学部や新しい教育課程を新設・変更する際には、その詳細なカリキュラムも含め文部科学省職員に多くの助言を仰ぎ、それを学内でどのように実現していくかを調整することも職員の重要な役割です。また、職員が、関係省庁や企業など、率先して最新の広い分野でのニーズを把握することにより、補助金をはじめ、多くの資金を獲得し、先進的な教育研究を推進することにつながっています。

  • 保護者
    学生・生徒・児童の保護者は学園にとって大切なサポーターです。例えば立命館大学では学生の保護者による「父母教育後援会」が組織され、保護者の意見や要望を大学運営に取り入れています。今やどの大学でも取り組んでいる「100円朝食」も保護者の「息子、娘が朝ご飯を食べず、健康管理、生活維持の面で心配」という声から、父母教育後援会・大学職員・大学生協がタッグを組んで実現させた取り組みです。また、就職活動では保護者が社会人の先輩として学生の強力な支援者となります。職員は、保護者に対し、単に学園の取り組みや学生の活動を丁寧に説明するだけでなく、保護者の不安や要望に耳を傾け、学内にはない多くのアイデアを柔軟に取り入れることで、学生の成長という同じ目標に向かう強固な協力体制を築くことが必要となります。

  • 企業
    多くの学生が大学を卒業し、企業へと就職します。受け入れる企業は学生時代に社会に出ても通用する様々な力を付けて欲しいと要望しています。産業界の声は、社会の要請の大きな割合を占めているといっても過言ではありません。企業とコラボレーションした教育カリキュラムやグローバル人材養成講座や寄付講座、社会人講座など、大学と企業の教育における取り組みは当たり前の姿です。附属校の教育現場でもICTを活用した教育ソフトの共同開発・実証実験、寄付を原資とする国際交流事業などの取り組みが進んでいます。この他、共同研究、商品開発といった産学連携、奨学金、入試執行、ブランディングにいたるまで、大学運営には数多くの企業が関わっています。このような場で職員は、例えば教育カリキュラムや教育手法を企業とともに検討したり、共同研究における費用分担の調整を行うといった業務を担います。それぞれの場面において、職員が果たす役割は異なりますが、すべてにおいて共通することは、企業と大学どちらもがWIN-WINの関係を築けなければ継続的な連携は果たせないということです。そのため、職員は企業の持つシーズと大学の資源をコラボレーションさせて、よりよい学びの場や新たな価値をプロデュースしていくことが求められます。

  • 地域住民
    キャンパスは地域と共存しています。学生たちは地域でフィールドワークをし、課外自主活動の成果を発表します。また教員の研究・調査の対象エリアであったり、地域を巻き込んだ大型実証実験の場であったりします。2015年4月に開設したOICは街全体をキャンパスと位置づけ、塀のない斬新な構造を取り入れました。大学は教育・研究の成果を社会に還元する責務を負っていて、その最も身近な対象が地域であるといえます。職員は地域と良好な関係を築き、活性化を促す重要な窓口を担っています。地域住民のニーズに耳を傾け、学生や教員を繋いだり、巻き込んだりする「ハブ」として、コミュニケーション力やコーディネート力が求められます。東日本大震災や海外での災害に対して大学として支援事業を行うなど「地域」の概念は日本、アジアへと大きく広がっています。立命館でも多くの職員が国際舞台で「ハブ」としての役割を担っています。キャンパスも人も、地域に育まれ、地域に貢献する。こういった意識が一人ひとりの職員に求められます。




  • マスコミ
    取材を重ねメディアを通じて日々様々な情報を発信するマスコミは、世論の代表者とも言える存在です。学園にとっては高等教育行政や大学・学校の営みを社会に届ける協力者でもあり、その営みを厳しくチェックされる存在でもあります。職員は幅広いステークホルダーの理解と賛同、支援を得るために、学生の活躍や教員の研究成果、教育に関するあらゆる成果といった組織の営みについて、積極的に発信していくことが望まれます。そのための有力なパートナーがマスコミであり、日頃から信頼関係を築いていくことが重要です。定期的な記者との接触、プレスリリース、記者会見といったチャネルを通じての情報提供はもちろん、不祥事が起きた際の社会的公表や問題に対する真摯な姿勢なども信頼関係を築く要素となります。こういった仕事は一部の職員が担うわけではありません。職員一人ひとりが広報マインドをもち、各持ち場の広報パーソンとして活動することができれば、立命館のプレゼンスはさらに高まっていくでしょう。

仕事内容

職員の仕事は学部・大学院の運営、各種教育プログラムの運営、学生支援、研究支援、社会連携活動、国際交流、情報システムや施設整備、法人の運営(総務・財務・人事)といった日常的なものから新キャンパスの開設、学部新設といった大きなプロジェクトまで幅広くあります。それぞれの仕事において、職員は重要な役割を担い、調査・データ分析・企画・政策立案・マネジメント力といった幅広い力量が求められます。ここでは3つのキーワードから職員の仕事についてご紹介します。

例えばこんな仕事内容
  • 企画

    教学企画、研究企画、国際企画という言葉が頻繁に使われるように、職員の仕事には企画性が求められます。目の前の実態を改善するための企画から、未来を見据え制度全体を変えていくような企画、具体的な事業計画の企画まで、様々な種類の企画をプロデュースしていく仕事に携わります。立命館には職員が意思決定の段階に参加する機会や、自分のアイデアを提案しやすい風土があります。

  • 国際

    世界で通用する人材を育てることが大きな使命である今日、職員の様々な業務で国際性が高まっています。APUでは世界でも珍しい多文化環境の質をさらに高め、活用する動きが進み、立命館大学でも留学生や教職員における外国籍を持つ人材の比率を高める取り組みが始まっています。海外の大学や企業とのビジネスや交流、国際的な学びの場のコーディネートの機会が格段に高まり、職員にも異文化を理解し、異文化とともに協働する力やそのためのコミュニケーション力が求められます。

    →「国際」と関連の深い職員のインタビューを読む

  • 支援

    学生支援、キャリア支援、研究支援という言葉も大学ではよく耳にします。職員は日常的に直接的、間接的に学生や教員の支援を担っています。支援とは、単に相手の求めるものを提供することではなく、相手のニーズを踏まえ、組織目標に応じて最適な解をともに見つけ出す作業です。入学する学生気質や支援ニーズの多様化に伴い、ニーズを把握するだけでも高いコミュニケーション力、ホスピタリティなどが求められ、さらにともに最適な解を導き出す過程では、各支援領域に応じた専門的な知識も不可欠となります。