理事長あいさつ

 立命館は近代日本の代表的な政治家で、国際人であった西園寺公望が1869年に、20歳の若さで私塾「立命館」の創設したことに始まります。西園寺公望は、「自由主義」と「国際主義」を標榜し、日本が世界の中で十全な役割を発揮するためには、何をすべきか、問い続けました。この西園寺の精神を引き継いだのが、立命館の創立者である中川小十郎です。1900年に京都法政学校を開き、「自由と清新」、つまり「自由にして進取の気風に富んだ学び舎の創造」を目指しました。その後の道のりは決して平坦なものではありませんでしたが、西園寺そして中川の精神を引き継ぎ、常にイノベーティブであろうとし続けてきたのが、今日に至るまでの立命館の歴史であり歩みであります。
 立命館は今日、北海道、滋賀、京都、大阪、大分にキャンパスを有し、2大学、4附属校、1附属小学校、学生・生徒・児童数約5万人を擁する、個性と国際性の豊かな総合学園となりました。

 立命館の使命は、「立命館憲章」に示しているように人類が直面している諸問題の解明と、世界と日本が必要としている人材の育成です。それらの課題にどう応え得るかということに、われわれの存在意義があります。
 私たちが生きる今日の社会は、個性的で、創造性を伴った人材を求めています。こうした人材は、多様性のなかに創造性を見出すことができる私立総合学園だからこそ輩出できる人材であると言えます。そのためにも、私たちは私学であることに誇りを抱き、私学に徹し、これまでの歴史に学びつつも、常に新たな教育・研究活動に挑戦し続けていかなければなりません。

 現代のグローバル社会は大きな変動の時期を迎えています。欧米を中心とした経済的繁栄は陰りをみせ、アジア諸国の勃興が大きく進んでいます。世界では未だ多くの紛争・貧困・飢餓・不平等・環境破壊など解決すべき課題が山積しています。
 このような時代に求められるのは、グローバルかつ多様性に富んだ学園の創造であると考えています。世界で起こる様々な出来事は、歴史の流れに規定され、様々な事象に影響を与え、また影響を受け、そして後の歴史にその爪あとを残します。立命館で学ぶ学生・生徒・児童には、生起する出来事や事象について、その歴史的・社会的・倫理的意義を深く考察し、物事の本質をつかもうとする姿勢を身に付け、社会そして歴史を見通す力を養って、世界へと飛びたっていってほしいと願っています。

 私学立命館には多様な才能が集まっています。多様性は創造性の源です。この学園で多くの若者が可能性を大きく開花させ、世界を舞台に活躍する、そのための学校づくりに我々教職員一同、励んでまいる所存です。

学校法人立命館理事長 森島朋三

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