VOICE
インタビュー



O.K
立命館アジア太平洋大学 企画課
2014年入職/新卒採用

Profile

大学を卒業後、学校法人立命館に入職。教育開発支援課に初期配属され、授業支援システム(Learning Management System等)の運用や教学系予算管理等を担当。その後、オフィス再編によって教務課へ異動。ICT、試験・成績、証明書業務とともに、衣笠教学課(学びステーション)の設置担当として各学部事務室の業務整理・標準化を推進し、衣笠教学課の開設とともに自分自身も異動。衣笠教学課では教務課からの業務を継続しつつ、新オフィスの業務運用整理や窓口業務の改善等を推進。その後、APUアカデミック・オフィスへ異動し、教研システム業務を担当した後、言語教育業務として日本語ならびにAP言語科目の開講・プログラム等を担当。コロナ禍で入国できない学生への質の高い言語教育科目の提供に奮闘。現在のAPU企画課では業務改革検討ワーキンググループの事務局担当者として、APUの組織再編・風土改革に向けてプロジェクトメンバーとともに改革施策を検討中。

大学職員を志望した理由を教えてください。
多くの人に可能性を提供できることが魅力。
入職の決め手は「社会貢献をしたい」という想い。

私は立命館大学の理工学部出身で、研究室に所属している際には教授や先輩方の研究論文に数多く触れてきました。その中には“上手く活用すれば社会的な価値を生み出せるのでは?”と感じるものもあり、その”研究の成果を社会に発信する仕事”が大学の研究部にあると知ったことが大学職員を志望するきっかけとなりました。その一方で様々な業種について知りたいという思いもあり、就職活動時は住宅関係や銀行など他の業種も並行して採用試験を受けていました。しかし、かねてより感じていた「社会貢献をしたい」という自身の想いに後押しされ、初等から高等教育までを広く支え、多くの人に可能性を与えることができる本学への入職を決意しました。

実際に職員となって感じるのは、大学には予想をはるかに超えた分野の部署や業務があり、好奇心旺盛な自分にとっては 常に新しいことを吸収することができる打って付けの職場だということ。職員を目指すきっかけとなった部署には配属されていませんが、教学・企画など多様な職務を通してこれまで以上に調整力・提案力が必要となったことにより、自分自身の成長を実感することができています。

現在の仕事内容とそのやりがいは?
困難からの学びで成長を実感。やりがいは組織への愛情へ。

現在はAPU企画課の業務改革担当として、主に業務改革検討ワーキンググループ(以下、WG)の事務局を運営しています。業務改革検討WGの目的は、APUの「第二の開学」となる2023年度新学部設置/カリキュラム改革に向けての学部支援体制強化、ならびにAPU2030チャレンジ・デザインの実現です。APU全オフィスから数名ずつ参加するプロジェクトメンバーと共にオフィスの再編・組織風土改革・人材育成などを並行して検討しています。

私はこれまで自身の所属する部署の範囲での業務改善を積極的に行ってきましたが、APU全学のプロジェクトとして全てのオフィスのメンバーとともに改善(改革)を行う経験は初めてです。自分の想定できない範囲の業務や仕組みを改革していくことの難しさを日々感じますが、そこから学ぶことも多く、成長実感=やりがい=組織への愛情が増していく毎日です。現時点ではまだ改革が実現できているわけではありませんが、このような”部門を越えた改革のやりがい”を、私自身だけでなく、プロジェクトメンバー全員にも感じてもらえるように推進していきたいと考えています。


これまでの仕事で印象に残っているエピソードは?
学生・教員の半数が外国籍のAPU。日本で最もコロナ禍の影響を受けた大学で、学生の学びを守る。

最も印象に残っていることは、以前の部署(アカデミック・オフィス)でのコロナ禍対応です。APUは学生・教員の半数が外国籍であり、日本政府の入国規制判断が直接的に授業準備に影響するため、日本で最もコロナ禍の影響を受けた大学と言っても過言ではないと思っています。私は当時、言語教育科目(日本語/AP言語)の担当をしており、学生・教員の入国状況がバラバラな中で、オンデマンド授業(録画データを配信する形式の授業)に適さない言語教育科目を、どのようにリアルタイム型の授業で、高い質で提供するのかという大きな課題に直面しました。

APUの英語基準の学生は日本語科目が必修科目となっているため、入学直後から日本語科目を受ける必要があり、コロナ禍が収束するまで受講を延期してもらうことができません。そのため言語教育センターの先生方へ対応可能な範囲を相談しつつ、オフィスとしても対応できるオプションを洗い出し、毎セメスターの移り変わるコロナ禍の状況を見定めながら、先生方にオンライン/ハイブリッド授業を展開していただくことになりました。

学生の学びを止めることなく授業を提供できたのは、先生方がオンライン授業を実現してくださったことこそが全てですが、オフィス担当者としても、時差がある中で授業を受ける学生の立場をイメージしながらコロナ禍/入国規制の先読みをして業務を進めるという難しさ、先生方の希望を全て実現しきれない悔しさ、入国できた学生が別府の街で習った日本語を使ってアルバイトをしている姿を見た時の喜びなど、様々な感情が動いた、忘れられない経験となりました。

仕事をするにあたり、一番大切にしていることを教えてください。
アイデアを早めに発信すること。

“現状維持は衰退に繋がる”と言われるように、何においても新たな挑戦をすることが大切だと考え、新しいアイデアを発信することを心がけています。 何か立派な発明をすることだけが「アイデア」ではなく、日常の業務の小さな気付きや意見もその一つです。経験が浅い中で生み出すアイデアは、実際には要件が不十分な場合も多くあります。しかし、自分の発想の浅さに怯えてアイデアを練り上げることに時間をかけるのではなく、その場で(早めに)発信することを意識すれば、受け取った相手が新たなアイデアを生み出すきっかけにもなります。こうしたアイデアのキャッチボールは、最終的に形にならなかったとしても、自分への学びや、相手との一体感を生み出してくれるはずです。

大学職員を目指す学生の皆さんへ

就職活動では、様々な仕事をしている自分をイメージする機会が多いと思います。多様な就職先がある中で大学職員を目指す人は、ぜひ自分が学生のためにどのような環境を創りたいのか、日本の教育には今何が足りないのかを自分なりに考えてみてください。大学職員の仕事は多岐にわたり、中には教学に直接関与しない部署も存在します。しかし、“教育業界で働きたい”という強い想いや自分が目指したい教育の在り方があれば、様々な角度から「教育」に向き合うことができる大学職員はとても挑戦しがいのある仕事であると思います。 頑張ってください!


取材日 2022年11月
※プロフィールは当時のものです。

こんな人と一緒に働きたい

アイデアマンと一緒に働きたい

大学職員には様々な業務がありますが、既に確立されている業務も多く、その業務に対する固定概念ができてしまうと新たな発想への転換が難しくなってしまいます。私自身、意識しているつもりですが、気が付けば固い考え方になってしまっていることも多々あります。固定概念に陥りがちなこの職場で、豊かな発想ができる人と一緒に仕事をすることができれば、自分自身の頭も活性化させることができるはずです。一緒に働く人がアイデアを出してくれれば、そのアイデアに自分の経験やアイデアを重ねてブラッシュアップしていくことができ、学園のために繋がるだけでなく、成長実感ややりがいにも繋がるのではないでしょうか。できる・できないに関係なく、様々な観点から物事を考えることができる“アイデアマン”とぜひ一緒に働きたいです!・・・と言っているだけでなく、私自身もアイデアマンを目指します!

Oさんの1日